2021.08.18
鬼月 - 台湾「鬼の門」が開く月
今回は以前にご紹介した「路上の赤い封筒 − 冥婚」に引き続き、台湾の風習「鬼月」をご紹介しましょう。鬼月(グエユエ)とは旧暦の7日までのことを言います。
台湾では鬼とは霊や魂を意味し、旧暦の7月1日が始まることを、鬼門が開くと言います。
鬼門とはあの世とこの世を繋ぐ門で、約1ヶ月間開き、旧暦7月30日に閉じます。
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鬼門が開くとご先祖の霊だけでなく、悪い霊もやってきて悪さしようとします。
このような霊のことを好兄弟(ハオションディ)と呼びます。
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鬼門が開いている間、好兄弟がこの世で自由に動き回れるため、
人間がやってはいけないことがあるのでいくつか紹介しましょう。
・むやみやたらに写真や動画を撮らないこと
好ましくないものが写り込んでしまう可能性があります。
・人の肩を叩かないこと
誰でも頭のてっぺんと左右の肩それぞれに身を守る火(陽のエネルギー)があると言われています。肩を叩いてその火を消してしまわないようにするためです。
・名前を呼ばれても振り返らない
好兄弟が呼んでいる可能性もあります。
・車や家を買ったり、引っ越しすること。旅行に行ったり、結婚すること
鬼月中に転居することは磁場に影響を及ぼし、陰陽のバランスが崩れて違う次元に行ってしまう可能性があると言われています。
・壁に沿って歩いたり、壁に寄り掛かること
壁にできる涼しい影は重い陰のエネルギーがあると言われていて、そのエネルギーに引っ張られてしまわないようにするため。
・夜に洗濯物を干さないこと
洋服の形が人の形に似ているので、霊を引きつけやすくなります。
・夜に口笛を吹くこと
悲しい音色は霊界の周波数に似ていると言われています。
・部屋の中で傘をさすこと
傘でできた影には霊が集まりやすいと言われています。